津留治療院 施術者:津留浩二
私自身が、自然良能会 平塚支部(神奈川県)で骨盤調整技術習得のためお世話になっていた当初は、今思うとその頃の患者さんには申し訳ないなと思いますが「出来ればバンド運動はした方がいいですよ」くらいにしか思っていませんでした。バンド運動より治療(骨盤調整)をした方が速く楽になるからと思っていたからです。
骨盤調整の治療は中腰の姿勢が多く腰にも負担がかかり、腰が重たい、突っ張る等の自覚症状があると、同じ弟子同士で治療をしていました。しかし長崎に帰り独立開業すると治療をしてもらう事は出来ず、患者さんの治療をとうして腰痛の辛さ、大変さを知っているので予防法はどうすればいいか?と考えた時、自分自身で出来き頼りになるのはバンドしか思い当たりませんでした。
それからバンドについて考えはじめ、ただ基本のバンドの巻き方、やり方だけでは不十分な事に気づきました。実際自分が腰が辛い時に巻く場所、強さ、回し方などを考えながら運動をしてみると、いろんな事に気づき始めました。バンド運動は自分で出来る治療法の1つです。今では自分の経験から、自分の言葉として患者さんにバンド運動のアドバイスが出来ます。
例えば患者さんに
「このように巻いて、運動をするとこんなふうになります」
「次はこうなりますから、その時にはこのようにしてみてください」
「筋肉が張って回しにくいけど、今は我慢して運動を続けてください」
と言えます。
私が先に結果を言い、その後言ったようになるので患者さんも納得しているようです。
私はゴルフが好きで休日には400〜500球位打つ事があります。その日のバンド運動では、左回転の方を右回転よりも数倍回すようにして左右のバランスを取るようにしています。
1回の運動が終わったら10〜15分後にもう一度、今度は左右同じ回数の運動をする事によって私はゴルフ練習のアフターケアをしています。ゴルフは一方向の運動で体に良くないと言いますが、練習後の体へのアフターケアをしてやれば多少の腰の張りがあっても、極端に腰が痛くなると言う事は少ないと思います。現在の所おかげさまで特に腰が痛いという事で、仕事に差し支える事は無く過しています。好きなゴルフが出来るようにしっかり体の手入れをしています。
患者さんを見ていると勿体ないな?と思う時があります。
治療前にバンド運動をするか、しないかのほんの少しの差が治療効果の表れ方が大いに違ってくるからです。バンド運動をする事は良いと思いつつも、自分から進んで運動をする患者さんは少なく、慢性の症状の患者さんで治療だけをしても思ったほど効果が出ない時には、私自身が治療前後の2回バンドを巻き運動をしてもらいます。何回か続けると目に見えて効果が出る事が解かり、バンド運動の大切さを解かってもらっています。効果が出てくると自分から進んで前向きに治そうと頑張る気持ちになります。前向きに自分でも頑張る人と、人任せな人とでは前向きな人ほど治りが早いです。
強制的にさせられる運動と自主的にする運動でも効果はハッキリ違ってきます。
バンド運動は症状の改善、そして現在の自分の体の状態を客観的に判断する事が出来ます。同じバンド運動をしても体の調子が良い時の状態を基本にして比較してみると、自覚症状が特になくても体が疲れている時には、バンド運動をしてみるといつもより変に筋肉が突っ張り、動かしづらいなどの変化に気付くはずです。そういう体の変化を事前に気付き、バンド運動をいつもよりも入念にする事が予防につながります。
辛くない時には少しくらいは良いかと思いバンド運動をしない時がありますが、そういう事が続くと段々疲れやすくなって、慌ててバンド運動をしても効果はすぐには出ません。
辛い時には一生懸命に体の手入れをしますが、調子が良い時ほど体を無理して使っている事が多く負担がかかっています。
健康維持の為にも調子が良い時ほど、特に体の手入れをやっておかないとダメです。
年齢によって症状が改善する速さは違いますが、
誰でも持っている自分で治す力(自然治癒力)
自分でも治そうという積極的な気持ち
少しずつでも続ける事
が大切です。
この3つがあれば改善する(治る)可能性は大きいです。
初期症状の時は特に改善し易いですので、諦めずに頑張ってもらいたいと思います。 |